最初に食べたのは学生の頃だった。
夜中にバイクで走り回ったあとに、長浜ラーメンを食べて帰るというのが、学生の頃の私たちにとっては「贅沢」な事だった。
当時の長浜ラーメンは250円。
学生の財布にもとてもやさしい、美味しい食べ物だった。
お店の店員さんは威勢がよく、怖い存在だったのも記憶している。
その後、消費税の導入を機に段階的に価格が高くなり、300円、350円、400円、500円、そして今回は550円になっていた。
学生の頃の店はなくなり、今は立体駐車場の1階に店を構え、威勢のいい店員さんは減り、外国人や若い女性の店員さんもいる。
しかし、食券化した事以外は、当時のスタイルのまま、大きな赤いテーブルに丸椅子、テーブルの中央にはプラスチックの湯飲みが入った大きなカゴと、お茶の入った大きなやかん、ゴマ、胡椒、蓋の無い大きなタッパーにはいった紅ショウガ、ラーメンのタレがはいった小さなやかん、と変わりない。
この店は、美味しいとか好みとか、そんなレベルのラーメンではない。
長浜のソウルフードを当時と変わらぬスタイルで楽しむラーメン屋さんなのだ。
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